今から約9年前、オステオパシーという言葉の持つ不思議な力に引き寄せられ、初めてJOPA主催のオステオパシーセミナー「オステオパシーの世界へ」を受講した。
祖母にもらったお小遣い1万円でセミナーに申し込み、1人で大阪会場に行った。
そこは大きな部屋で50人くらいいたかな、とにかく大勢の人が受講していた。
どんな内容なのか楽しみに座って待っていると、後ろの扉から講師の下村会長が入ってきた。
とても高級そうなスーツとカバンと帽子を身に着け、颯爽と入って来られたのを覚えている。
「オステオパシーの世界へ」のセミナーが始まった。
すべてはこのセミナーから始まった。
はじめにオステオパシーについての説明もなく、下村会長が
「まずこの中から1人選んで実際に症状を変えて見せる」と言い、
いきなりデモンストレーションが始まった。
そして一番前で受講生の1人を施術し始めた。周囲で見学する私たち。
この人はここに問題がある、今はこういうことをやっている、などの説明はまったくなし。
ただ頭を触って、じーっとしているようにしか見えない。
ときどき頭の角度を少し変えたり、足を触ったり、・・・まったく何をしているかわからない。
見学している受講生も始めは前のめりで見ていたが、だんだん退屈し始めていた。
約1時間、何の説明もないまま施術され、結果、その受講生の症状が改善し、可動域も改善していた。
終わった後、会長はアシスタントの先生と話し、
会長「何をやったっけ?」
アシスタント「動脈管索と・・・です」
会長「そうかそうか」
ほとんど聞き取れなかったが、・・・動脈管索!?
なんだこの世界は!?
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