病院勤務のときに後輩の女性の理学療法士が腰痛で仕事を3日間休んだ日があった。
かなり痛みが強い様子で休む前日も辛そうにしていたらしい。

3日間欠勤し、いざ出勤してきた日、まだ痛みが残っているのか歩き方がややぎこちない様子。
その時にリハビリ室でこんな会話がされていた。
先輩「もう大丈夫なの?」
後輩「まだ少し痛みますが、だいぶましです。」
先輩「病院は行ったの? ちゃんと診てもらった?」
後輩「レントゲン撮りましたが異常はないって言われました。ぎっくり腰じゃないかと」
先輩「今日は働けるの?」
後輩「なんとか頑張ります」
この会話を聞いて、愕然とした。
「病院は行ったの?」ってここも病院ですけど・・・
周りは体の専門家の理学療法士だらけで、あなた(先輩)も理学療法士ですけど・・・
その先輩だけではなく、周りの理学療法士も「大丈夫?」くらいであった。
「からだ診るからちょっと寝てみて」なんて誰も言わない。
完全に他人事でスタッフの腰痛は理学療法士の守備範囲外だといわんばかりである。
私は当時オステオパシーを学んで2年目であり、その後輩のスタッフにセミナーで習った方法で出来る限りのことをした。
理学療法士は日常生活に支障がある、「起き上がれない」「座れない」「立てない」「歩けない」、といった問題に対しては大きな力があると思う。
でも病気やケガで日常生活が送れなくなり、入院してこないと多くの理学療法士は力を発揮できない。
しかし、入院をするほどではないが、体の症状が辛い、といった方々の方が圧倒的に多い。
理学療法士は、歩けて日常生活は普通に送れるけど、腰が痛い、頭痛がある、眠れない、といった問題には弱い。
オステオパシーは体が持っている自然治癒力に働きかけるので対象範囲はかなり広い。
オステオパシーは理学療法士の守備範囲を大きく広げる。
コメント